# 投資本に書かれてあるインジケータを使っても勝てない訳

移動平均線がゴールデンクロスすると
買いサイン
ボリンジャーバンドの+2σ(シグマ)を
バンドウォークしたら買いサイン
上昇トレンドの押し目で移動平均線に
タッチしたら買いサイン
こういったサインは
投資本やネット等で書かれていますが
機能しているような気もするし・・・
偶然のような気もするし・・・
いまいち信用できない
もっと信ぴょう性のあるサインが
どこかに存在するのではないか?
高額な投資塾に通えば絶対的なものが
手に入るのだろうか?
そんなことを考えている方が多いのではないでしょうか?
結論から申し上げますと
絶対的なサインは存在しませんし
もし、高額な投資塾に通ったとしても
あなたが求めているような
誰でも簡単に使えるようなサインを
手に入れることはできません
では、なぜ、投資本などでは
「移動平均線がゴールデンクロスをすると買いサイン」等の
あてになるかどうかもわからない
インジケータを活用したサインが
書かれてあるのでしょうか

それは、
「売買しようとしている金融商品」や
「その時のトレンド」に応じて
インジケータは使い分ける必要があるため
投資本に書かれてあるどおりに
売買しても
常にそのとおりになるとは
限らないのです
金融商品にもさまざまなものがあり
日本株、米株、先物、FX、金、原油、仮想通貨
日本株の中にも東証1部だけでも
2,000を超える銘柄が存在しますし
このさまざまな商品が
同じ様な値動きをするわけがないのです
そして
同じ金融商品であっても
「トレンド相場」もあれば
「レンジ相場」もあるわけですから
ずっと使い続けられるインジケータは存在しないのです
では、このインジケータと
どのように付き合っていくべきなのか
を事例を用いてお話ししたいと思います
「移動平均線がゴールデンクロスをすると買いサイン」
このサインが機能するのか見ていきましょう
<チャート1>

このチャートは2016年下旬の日経先物です
緑色が短期線(5日移動平均線)
オレンジ色が長期線(25日移動平均線)です
10月6日のゴールデンクロスで買えば
その後、価格が上昇しているので
このサインは機能しているように見えます
<チャート2>

では、次のチャートはどうでしょうか
2018年中旬のチャートです
緑色が短期線(5日移動平均線)
オレンジ色が長期線(25日移動平均線)です
ゴールデンクロスが何度も発生していますが
その後、ほとんど上昇することなく
下落に転じているので
このサインは機能していないように見えます
機能したり、しなかったり、
このサインは使えないものなのでしょうか?
いいえ、
インジケータを用いた売買サインは
さまざまなものがありますが
そのサインがどういった時に機能するのか
そのサインが示す本当の意味を
知っておかないと使えないものなのです
「移動平均線がゴールデンクロスをすると買いサイン」
このサインが機能しやすい状況は
下降トレンドから上昇トレンドに
転換する場面で
長期線が横ばい状態にあるときに
短期線が長期線を上抜け(ゴールデンクロス)すると
信ぴょう性の高い買いサインとなります
なぜなら、長期線が横ばい状態に
あるということは
過去25日間の終値の平均が横向きに
なってきている状態であり
下降トレンドの終了を示す条件と言えます
次に、短期線が長期線を
上抜け(ゴールデンクロス)するということは
過去5日間で強い上昇の力が
出始めていることを示す条件と言えます
チャート1では
丁度、株価の下落が終了に向かっている状況であった為
この買いサインが機能やすい状況であったと言えます
<チャート1>

チャート2では
トレンドの無いレンジ相場であった為
この買いサインが機能しにくい状況であったと言えます
<チャート2>

インジケータとは結局のところ
過去のローソク足から値動きを
視覚化したツールに過ぎないため
そのツールが何を表現したものなのか
を理解できていないと
一時的に勝てたとしても、相場状況が
変われば、逆に負け続けるサインに
なってしまうということです
そしてインジケータにも
「トレンド系」と「オシエータ―系」の2種類があります
トレンド系とは
トレンド相場で活用するインジケータであり
トレンドの方向や強さを見る
「移動平均線」、「一目均衡表」等が代表的なものです
オシエータ系とは
レンジ相場で活用するインジケータであり
買われ過ぎ、売られ過ぎを見る
「RCI」、「ストキャスティクス」等が代表的なものです
そして、インジケータとは
過去のローソク足から値動きを
視覚化したツールに過ぎないため
100%未来の値動きをあてるものではありませんので
1つのサインだけに頼るのではなく
複数のサインを組み合わせることで
信ぴょう性が増します
例えば、
トレンド系インジケーターで、
トレンドの方向を見定め
オシレーター系インジケーターで
売られ過ぎたところの押し目を買ったり

水平線ラインとオシエータ系インジケータを組み合わせたり

複数のサインを組み合わせることで
より確率の高い値動きを予測することができます
まずは1つでもよいので
インジケータの意味
そして
今の相場に適応しているかどうかを
検証することから始めましょう
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